純金の需要と供給

モノの値段は、需要と供給のバランスによって決まるというのが一般的な経済学の理論です。需要が高まり、供給量が届かなければ値段は上がる…、2本の線が交差するあのグラフが頭に浮かんだ方もいらっしゃるでしょう。

ここ数年、金価格は上昇傾向にあります。その背景にはやはり需要と供給が関係しているのですが、一体どのような場面で需要があり、また供給源はどこなのか…。 など、ちょっと気になったので調べてみました!

金の産出量と埋蔵量

まずは供給面から。

マンガや映画などで、銀行の地下金庫にものすごい量の金塊が積まれている場面が出てきたりするので、「金は豊富にある」という印象もあるかと思います。少なくとも私はそうでした。
しかし調べてみると、いままでに世界中で産出された金の総量は約16万 トン、容量にして50mプール約3杯半といわれています。見渡す限り金…とはいかないんですね。

さらに、残存の想定埋蔵量は約4万 トン!言いかえると、地球に存在する金の約8割は既に掘り出されていることになります。

このように、供給すべき金の残量の底が見えてきたこと、そして徐々に採掘コストが高まってきていることなどが、価格上昇に大きく関わっているようです。

金の利用場面

では、需要の面ではどのような理由があるのでしょうか。
昔から貴金属として重宝されてきた金ですが、時代とともに金の利用場面が拡大してきていることが要因の一つと考えられます。

金は、その見栄えの良さ加工しやすい性質から、古くより装飾品や美術工芸品、宗教用具の材料、さらには貨幣として利用されてきました。

しかし最近では、電導性の高さ耐食性といった金の化学的性質を活かし、工業金属として需要が高まっています。具体的にはコンピュータ・電子部品の一部、歯科治療の歯冠、人工衛星の保護材、管楽器の材料など、私たちの生活にも密着した形で金はその活躍の場を広げてきました

このように、需要においても時代とともに高まってきていることが分かりました。
(つづく)

日本国内でも金鉱山の開発を手掛ける住友金属鉱山
工業・医療など先端技術への金の可能性を追究する田中貴金属工業
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